10月11、12日にかけて隠岐現地研修会が開催され、宗務所直轄区の隠岐の島町に宗務所役職員6名が赴き、視察研修の他、隠岐の護持会の役員の方々との親睦交流が計られました。
11日には今津・完全寺を会場に、隠岐の島町教育長の村尾秀信氏を講師にお迎えし、「隠岐の歴史から〜『隠岐騒動』を考える〜」と題して、明治元年に発生した隠岐騒動の顛末とその後に島内に吹き荒れた廃仏毀釈運動について、ご講義を賜りました。
江戸時代に約100ヶ寺あった島内の寺院は、廃仏により残ったのはわずか2ヶ寺という惨状でしたが、その後徐々に復興の気運を見せ、現在、曹洞宗寺院は6ヶ寺(そのうち4ヶ寺は住職や寺族が在住しない、いわゆる兼務寺院)あり、離島での法灯をつないでおられます。村尾氏からは、6ヶ寺それぞれの復興に関する貴重な文書の記録も示して頂きました。
その夜には「旅館 松浜」さんを会場に隠岐護持会の方々と懇親会を催し、活発に意見交換しました。
12日には、かつて竹島漁猟の拠点港だった久見地区に、関連資料の収集施設として2016年に開館した「久見竹島歴史館」を見学。久見在住で、竹島の歴史を語りつぐ絵本『メチのいた島』の作者・杉本由美子さんから、同本の読み語りを頂きました。