「テラメシ!」
お昼がやって来る。誰にでもどこにでもやって来る。もちろん、お寺にもやって来る。お昼になれば、おなかがすく。そこで、「テラメシ!(どこかで聞いたことのあるような題名と出だしだが…)」。さて、皆さんはどこでどんなランチ(お昼ごはん)を召し上がっているのだろうか?
今年の4月から毎週火・金曜日に宗務所に通っている私にも、お昼はやって来る。「奥出雲の食いしん坊」として知られている食通の私だが、昼食はだいたいいつも同じメニューだ。午前7時20分にお寺を出発して、車で約5分の場所にあるコンビニエンスストアでおにぎり、パン、サラダを購入して宗務所会館2階の事務所でお昼に頂く。おにぎり、パンの種類で迷うことはほとんどない。毎週火・金曜日は、同じ場所で同じものを頂く。朝、決まった時刻にお寺を出ていつも同じお店で同じものを購入してお昼に頂く。これが私の「テラメシ」だ。
「偏食」、「味気ない」という声も聞こえてきそうだが、私にとって大事なのは、「同じ」ことだ。忙しいと思い込んでいる日常の中で、変わらないことをすること。変化のない日常は、決して悪いものではない。同じことができるということは、自分が健康であるということ、物事が順調に進んでいるということではないだろうか。
しかし、「テラメシ」にも日常もあれば非日常もある。今年、奥出雲町八川の高禅寺で開催した「テラメシ」は、「お寺deランチ」と「お寺deフレンチ」だ。「お寺deランチ」は、お寺でお弁当(外注)を食べ、ミニコンサートとデザートを楽しむという企画、「お寺deフレンチ」は、奥出雲町横田にあるフレンチ店「ビストロソラ」の料理を「レストラン高禅寺」で頂くという企画だった。
お寺でお昼ごはんを食べるということは、仏事(法事または施食会などの法要)以外では、なかなか機会が無いのではないかという思い付きからこれらの企画は始まった(まれに、近くの子供たちがお弁当を持ってきてお寺で食べることがあるが)。私がお寺で昼食をとることは当たり前のことだが、他の方がお寺で昼食を取れば、それは非日常の出来事となる。だが、本当は昼食に日常も非日常も存在しない。お昼は誰にでもどこにでもやって来るからだ。
今日もお昼がやって来る。お寺のお昼ごはん(テランチ)を食べる。
さあ、今日もテラメシ、レッツ・テランチ!
書記 佐野晃孝