多少の功徳(若槻書記)

あっという間に春になりました。

当山周辺でミツバチが飛び交い小さな野の花の花粉を集めている姿を見かけるようになりました。

 

そこで気になったのでハチミツについて調べてみました。

 

ハチミツは約72%の糖分と約21%の水分によって構成され、微量の栄養素など(ビタミン、ミネラル、アミノ酸、有機酸、酵素、色素、香気物質)も含まれる。ビタミン、ミネラル、アミノ酸の多くは花粉に由来する。

『Wikipediaより抜粋』

 

ハチミツの健康効果のなかでも、代表的なのは高い殺菌・防腐作用です。ハチミツの高濃度の糖分が、細菌の働きを抑えるといわれています。また、ハチミツに豊富に含まれている『グルコン酸』という有機酸はブドウ糖から発生するものですが、発生の過程で、強い殺菌力を持つ過酸化水素ができるのです。

近年の研究によると、グルコン酸には、腸内のビフィズス菌を増やして腸内環境を整え、お通じを促す作用があることが明らかになっています。強い殺菌作用を持つグルコン酸ですが、おなかの中の善玉菌を殺してしまうことはないのだそう。

また、ハチミツには腸内の善玉菌のえさになるオリゴ糖も含まれているため、腸内環境を整えるにはうってつけの食べ物なのです。

『江崎グリコ(Glico)公式ホームページより抜粋』

https://cp.glico.com/bifix/article/2018/03/28/post_181.html

 

 

 もっと調べればキリがないほど記事が出てくると思いますが、一万年前から人類はミツバチからハチミツを採取し食べてきた歴史があるといいますので、体に良いのは間違いないのでしょうね。

 

 ということでハチミツの採取をしてみました。

 

筆者右側

取れたてのハチミツは巣房ごと食べてもいいと言われましたので食べてみました。採取した巣箱の巣房によって、ミツバチが集めた花粉の時期や場所が変わるそうですので、一回の採取で違う味わいのハチミツを食べることができました。

ハチミツの体に良い成分は前述の他にもたくさんありますので気になった方は調べてみてはいかがでしょうか。

 

 

話は変わりますが、曹洞宗では梅湯という梅干しと砂糖を湯で溶いた飲み物をお客様にふるまう茶礼があります。ご寺院様によってはこの砂糖をハチミツに換えて作る場合があります。

車や電車はなく、移動が徒歩だった時代では、まさしく「道中のお疲れをどうぞ癒してください」というところから始まったのだろうと推測されますが、私はこの梅湯があまり好きではありません。

丁度良い塩梅の梅湯は美味しいですが、味見もせずに作られた梅湯は甘すぎたり酸っぱすぎたりしてちっとも美味しくない事が多いのです。

しかし昔の砂糖は高級品。さらに二ホンミツバチのハチミツはいつの時代も高級品です。梅干しも、収穫して漬ける過程を経ています。そのハチミツと梅を使った飲み物をお出しすることにおもてなしの心があるのは言うまでもないでしょう。

五観の偈に『功の多少を計り 彼の来処を量る』とあるように貴重なハチミツを用意する苦労を考えれば、梅湯は好きじゃないと言っている私は改めないといけませんね。

 

ハチミツを集めてくれたミツバチさんたち、ありがとうございます!

 

書記 若槻哲成

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