梅花主事を拝命しております雲松寺の糸賀一峰でございます。
本来であれば、今回の執務帖は3月10日にアップされるように記事を書記さんから指示を受けていたのですが…9日から東北の方へ出向いてまして…事前に記事の準備も出来なかったこともあり、この日に掲載となったのですが…
実に7年振りの東北です。前回が2019年に行っておりました。私的にはこの時期に東北と言えば、東日本大震災の慰霊法要な訳でして、2020年からのコロナ禍とこちら宗務所の業務もあり中々出向けなかったここ数年なんですが、今年は来年の17回忌を前に一度行っとかなければと思い、人権主事さんを誘って今年の1月後半から行程を算段し始めました。とはいえ、個人的に潤沢な予算があるわけでも無いので、なるべく安上がりになるように行程を算段しました。
島根から広島空港へ行き仙台便に乗り、レンタカーを借りて一路、法要会場の福島県伊達市の成林寺さまへ、そんな行程でした。今年の東北地方の寒さを考えもせずに荷物を軽くすることに重きを置いて法衣や上着などをチョイスしたのが失敗でした(笑)
10日の午後から法要があって一路福島方面に向かっていたのですが…道中で既に雪が舞う状態(汗)、現地に降り立つと…やはり風は冷たく…気温もあきらかに冬の気温でした。会場には他宗の僧侶の方々や多くの同門の宗侶が参集の中、久し振りに法要の方に随喜させて頂き、凛とした空気の中、お勤めをご一緒させてもらい、改めてこの地だからこそより深く想える日となりました。
各団体の代表の方々のご挨拶にもありましたが、15年という時を経て被災地が地元の若者たちの当事者以外は過去の出来事で他所の人達にはもう忘れられている、という意識なのだと…現在はライフラインやインフラが確実に復旧・復興しているものの、被災者の皆さんは私どもからは見てとれない当時からの心の傷や想いを背負ったまま今日も日々の生活を送っておられる訳です。にもかかわらず現地に住まいながら震災をリアルタイムで体験していない若い世代の方々が段々と増えていき、震災への想いの意識が薄れつつあるこの現状。遠く離れた島根に住む私に出来ることはごく限られているのですが、毎年開催される現地での法要に参加し祈りを捧げ、地元に帰ってその話をすること程度しか今は出来ませんが、一人でも震災を過去の事にはせず、想いを繋げてくれる人が増えていくことを祈るばかりです。想いは人それぞれかもしれませんけども…
想いを継なぐとは大それたお題になりましたが、誰かが何らか小さなことでもアクションを起こすことから何かが始まり、伝わっていき、やがて繋がって、継いでいくのかなと個人的には思っておりますので、小さな事からコツコツと取り組んで行ければと思う次第です。
結局、帰りの都合で11日の14時46分には現地には居れませんで、機内でその時刻を迎えましたが、また来ようではなく、また行かねばと、想いを新たにしたところでございます。
(梅花主事 糸賀一峰)



