日々是好日(上野書記)

あるインターネット音楽配信サービスの調査によると、人間は30歳6ヶ月を境として、新しい音楽への探求を止めて、昔の曲やジャンルを繰り返し聴くようになる「音楽的まひ状態」となるそうです。イギリスでの調査とのことですが、当てはまる方も多いのではないでしょうか。

歳を重ねるごとに新しいものへの好奇心や興味が薄らいでいくとうのは、音楽に限らないと思います。長年音楽を聴くことを趣味としている私自身は、なるべく新しい音楽に触れることや、あまり好きではないジャンルでも「偏見やよくない」と意識して聴いてみたりしますが、確かに20代のことのように強い印象を感じることは減ったような。ちょっと寂しい気もしますが、それでも活力や刺激をもらうことはあります。

また、歳を重ねると時間が速く過ぎるように感じる理由として、日々新たな経験を積み、その情報を処理する脳の時間感覚と、それに対して多くの経験をふまえた上で物事を感覚的に対処するような脳の働きの時間感覚との違いによると聞いたことがあります。確かに仕事に関しても、経験を積んで目の前の事柄を片付けるようになると、時間が速く過ぎるように感じるものです。

いずれも自身の気の持ちようだと思いますが、経験や慣れに心をさらわれず、耳にする音楽、目に映るもの、出会う人たちがいつも新鮮で日々気持ちよく過ごせるよう、時に自分を見つめ直したいものです。

 

 

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