梅花主事を拝命しております雲松寺の糸賀一峰でございます。
2月があっという間に過ぎ去り早いもので3月も半ばに近づき、気が付くと春の彼岸の時期となって参りました。光陰矢の如しとは言いますが、ちょっと早過ぎじゃないかと個人的には感じております今日この頃です。その過ぎ去る季節の中であくまで個人的ではございますが「残念なお知らせ」が舞い込んで来ました。それは2月29日をもって松江の田和山町にあります「スタジオワンダー」というCD・レンタルCD/DVD・コミック店が閉店してしまったことでございます。3月の前半の休みの日に偶々子供を連れてDVDでも借りて帰ろうかと立ち寄った際にお店の前に衝撃の張り紙が…その閉店に関しての前情報さえ知らなかったのでかなりの衝撃を受けました。配信やサブスクリプションが徐々に主流となりつつあるこの時代です。パッケージ商品(CD・DVD)の販売やレンタル業界というのは手を変え品を変え工夫されてこられたかと思いますが時と共に売上やら需要が減少し、店舗としての運営が厳しくなってきたのかな?と推察をしてみたのですが…世の流れだったかもしれませんが世は正に無常であることを改めて感じさせられました。宗侶になる前の仕事が音楽のCDやDVDのパッケージ商品の流通に関する会社に席を置いておりましたので、より店舗の閉店に関して過敏に反応してしまったのかもしれません。
世代的にもCD・DVDで音楽や映画を見聞きして過ごし大人になった世代ですし、子供達に家や車での遠出で子供向けのDVDを見せる為にかなりレンタルで借りておりましたので、さて今後どうしようかと思いあぐねています。私個人的にも好きな音楽はパッケージ購入派ですので新譜もこれからどこで購入すると良いか要検討事項となって参りました。とは言え、現在3月いっぱいは閉店セール中の上記のお店でレンタルやセルのCD/DVD・コミックが格安で大放出中でして、若かりし頃欲しかったけど見聞き損ねた旧譜や映画を物色しましたので、しばらくは車での移動中は音楽三昧になることでしょう。
前職の仕事をしていた当時、上司が常々言っていた言葉をふと思い出しました。
「この世の中にお客さんがいる限り、デジタルの世の中になろうともパッケージ商品は無くなりはしないよ」
(梅花主事 糸賀一峰)