風と匂いと暑さと危険~カンボジア旅行記③~(梅花主事)

「いずも曹洞宗青年会」が建設に携わったカンボジアの小学校への訪問計画を平成29年に控え、その下見として仲間と二人で一週間カンボジアに行ってきた旅行記の第3弾。前回は、アンコールワットの紹介だけになってしまったので、今回はその他に巡った遺跡を紹介したいと思います。

 

アンコールワットの北側に位置しているのは、アンコール・トムという王都の遺跡です。

ここは、一辺約3km四方の城壁に囲まれた広大な敷地に多数の遺跡があり、その中心にあるのがバイヨンという遺跡です。

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アンコールトムの入り口、南大門をくぐります。迫力がありますが、車一台すれすれのところを人とバイクと車とが先に入った者勝ちで進んでいきます。

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バイヨンに到着。

アンコールワットとまた雰囲気が違い、塔が密集している感じです。

中に入ると迷路のように入り組んでいて、そこには

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顔!

 

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顔!!

 

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顔!!!

 

各塔の四面に顔(観音さまのようです。)が彫られています。どこに居ても目が合うというか、見られている感覚になります。

 

アンコールワット、アンコールトムから少し離れたところのバンテアイ・スレイに行きました。

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ここは、上ったり下りたりは無いけれど、カンボジア特有の赤い大地の上に赤色の砂岩でできた遺跡で、これまた独特の雰囲気があります。

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破風?の彫刻がとにかく繊細でじっくり見ているとなかなか先へと進めません。ずっと上を見ながら進んでいきます。

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中央祠堂にあるデバダー(女神)彫刻。東洋のモナリザと呼ばれているほど美しい彫刻です。近づけないのであまりきれいに写せなかった…

よくこのような細かな彫刻が何百年という年月でボロボロにならないものかと不思議に思いました。

 

次はタ・プローム遺跡。ここはトゥームレイダーという映画の撮影舞台にもなったところのようです。

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樹木が遺跡を飲み込んでいます。

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人工物と自然とが共存しているのか、それとも自然の力強さを見せつけられているのか。

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長い長い月日の流れを感じます。この樹木の重みや根が遺跡の隙間に入り込んだりすることで、遺跡の崩壊が進むようです。

そのような例の遺跡のもう一つが、次のベン・メリア遺跡です。

ベンメリアはシェムリアップ市街からトゥクトゥクで2時間くらい離れた森の中にある遺跡で、ジブリアニメ天空の城ラピュタのモデルとなったといわれてる遺跡です。

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ここが入口。ほとんど崩れてます。

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中も大部分が崩れてて、あちこちに根が張り巡らされています。

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これらのアンコール遺跡の王宮も寺院も創建当時は壮大で絢爛豪華な建物であったに違いない。しかし、人の世は常に栄枯盛衰があって、今はその当時のような繁栄を見ることはできない。そして自然は、派手ではないけれど常にそのいのちを精一杯生き、長い年月を経て大樹となってその姿を現している。しかし、その樹木だっていつかは枯れてしまう。

 

崩れそうな遺跡を見ながら「もし次ぎ来たときは、これは見れないかもしれないね」なんて話しながら歩いていました。

 

現在、遺跡に害を及ぼす樹木などを伐採し、アンコール遺跡を当時のままに復元する話がある。ということを聞きました。

「きれいに復元されて、今みたいに多くの観光客が来るだろうか?」そんな話をしてました。

 

私たちの文化・文明・生活はずっと自然と共にあったのではないでしょうか。どんなに文明が発展しても「土から離れては生きられないのよ!」ってシー〇が明言してました。

 

アンコール遺跡は自然と共に存在するから。そして、そこに無常の理が垣間見えるから魅力的なのかもしれません。(まぁ、無常観は日本人的な感覚で、他の国の人々は違うのかもしれませんが)

 

他にもまだまだたくさんの遺跡を巡ったのですが、遺跡編はこの辺にしたいと思います。

 

次回、風と匂いと暑さと危険~カンボジア旅行記④~「あと1・2回でまとめようかなぁと思っています」

をおとどけしたいと思います。   つづく

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