ゴマの行方(糸賀梅花主事)

梅花主事を拝命しております雲松寺の糸賀一峰でございます。

気が付くと8月は諸般の行事で忙殺され早9月になっておりました。毎年9月になると當山では7日・8日と山内の薬師堂にてお薬師様のお祭りがあるのですが…それが當山の毎年の一大行事となっておりまして、8日の夜にかけて諸々と催しをしております。そもそも當山のお薬師様は斐川町直江にある岩野薬師と兄弟薬師とされ、雲南方面の方々が平田の一畑薬師さん詣でに船で宍道湖を渡ってお詣りされていた頃は、縁日に荒天で船が出ない時には當山にお参りになっておられたそうです。そういうこともあって、現在でも雲南の方からもこの日にはお参りがございまして来山の方々が多くなります。そういうこともあって8月の夏の行事が終わったらすぐこちらのお薬師さんのお祭りで終わるとすぐお彼岸がやってくるので…秋のお彼岸が済むまでなんだかんだで諸事多繁な感じが抜けない例年でございます。

とはいえ年に一回のこの一大行事に手を抜く訳にもいかず毎年護持会の役員さんと打ち合わせをしながら例年の内容にプラスアルファで如何にお薬師さんの縁日にお詣りや遊びに来て頂けるかと諸々計画を練っております。そんな中で数年前に出てきた案が「ゴマ豆腐」でした。8日の夕方からがメインの時間帯になるのに目掛けて「お寺で育てたゴマを使った方丈さん手作りのゴマ豆腐」をということになりまして…以前の執務帖で胡麻については書いておりましたけども、ここ数年毎年50個ほど7日の晩に作成しておりますが…作成し終わるのが日が変わる頃なので、かなり草臥れて8 日を迎えておりますが、この他にお寺作成「黒糖チンスコウ」やらキッチンカーや景品役員持ち寄りの抽選会やら高級金魚すくい・スーパーボール・ヨーヨーすくいにお蕎麦やお酒の振る舞いと毎年出店の数が増えてきておりまして、それに伴い小さい子供さん達の親子でのお参りが増えては参りました。本堂では本年はJAZZバンドの演奏と地元高校生の歌唱で大いに盛り上がりました。飲食関連があるので保健所の申請等の手間が増えましたが、来山者が年毎に徐々に増えて来ておりましてお寺も祭りの運営に携わる役員さん達もやりがいを感じております。

お陰様で作成したゴマ豆腐も徐々に認知されてまいりまして50個完売致しました。今年の當山のゴマ豆腐の自家製胡麻の配合率は約25%でした。来年は配合率をもっと上げて参りたいと思います。今年もそろそろ胡麻の収穫が近づいて来てはおりますが…何とか今年も胡麻が育ってくれております。

 

 

(梅花主事 糸賀一峰)

ページトップに戻る